のんべえ手帖

のんべえの日常を綴った日記

J.S.A. SAKE DIPLOMAとは(2017年二次試験)

J.S.A. SAKE DIPLOMAの2次試験は、テイスティングと論述問題が出る。

 

 

J.S.A. SAKE DIPLOMA二次試験について

テイスティングは、日本酒が4つ焼酎2つで6つ。制限時間が30分、単純に割り振ると、ひとつのお酒につき5分とけっこう短い。

続いて論述問題は、制限時間20分のなかで、与えられたテーマについて書く(A4用紙1枚くらい)。

 

ワインスクールなどで、二次対策用のセミナーも

ワインスクールが開催するディプロマ対策講座に行ってきたよ、という方から予測を聞いた。それによると、テイスティングでは、専用のマークシートがあり、項目をチェックしていく形になる、ということだった。ソムリエ試験もそのスタイルでやるそうな。コメントを手書きする必要があった利酒師とは違う。

 

テイスティング試験当日

試験の日、会場の目黒雅叙園に行くと、広いホールにお酒の香りが漂う。人、めっちゃ多い。

そして、予想どおり「テイスティング用語選択用紙」なるものが登場した。

 

外観、香りの第一印象、特徴、味わいの第一印象、甘み、酸味、苦味、バランス、余韻……。特定名称の項目まであった。これにはびっくり。

コメントシート以外にも、セルレニン耐性酵母が使われているのはどれか、生酛(山廃)酒母系はどれか、酒米は、山田錦と五百万石のどちらか、という問題も。これも、利酒師にはないやつだ。

焼酎は、原料を回答するだけでコメントシートはなし。とはいえ、原料当てってかなり難しいと思う。

 

論文テーマ

論述の第一回目のテーマは、「生酛・山廃の現状と今後についての自分の考え」というもの。最近、生酛人気だからかな。もとも生酛系好きだったし、生酛専門のお店でバイトもしてたので、割と書けた。ラッキーだったかも。あと、"自分の考え"でいいので、現状の部分さえ抑えておけば、日本酒好きなら苦労はないはず。

 

模範解答がWebサイトで発表

何日かして(たしか…)、ソムリエ協会のHPに、テストに出題したのがなんのお酒だったか発表される。確認したら、じぶんの想定とズレていた。なんか微妙なズレ方だったけど。

結果としては、ちょっとずつズレてたけど受かった。なので、モヤっとしてる。本当言うと、やっぱりよろこんでいいのか分からない。

ソムリエ試験を受けたという方が言うには、ブドウの種類を全部当てても試験に落ちる人もいるということだったから、ありなのだろう。そこは配点も低いらしい。そうなのか。じゃあ、その問題は必要なのか?  香りや味わいといった評価がだいたい合っていればOKということなのかな。解答用紙が戻ってこないので、予測でしかない。

 

利酒師のテイスティングテストは?

SSI(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会)が認定するきき酒師のテストでも、テイスティング試験がある。今は分からないけど、私が受けた2012年の会場受講コースにはあった。

J.S.A. SAKE DIPLOMAの2次試験とはどう違うのか。一番大きな違いは、4タイプ分類があるかないかの点だろう。

SSIの利酒師は、薫りの高い薫酒(くんしゅ)、すっきりタイプの爽酒(そうしゅ)、コクのある醇酒(じゅんしゅ)、寝かせた熟酒(じゅくしゅ)という感じで、日本酒の香味特徴を4つのタイプに分類する。

特徴がはっきりしていた方が、お客さんに説明しやすいし、どんな料理と合うかの判断基準になるという理屈。利酒師は、日本酒の知識がありテイスティングの基本的な能力があるだけでは不十分で「お客さんに提供して喜んでもらう」というミッションがあるから、この分かりやすいシステムを身につけることで、実践で役立つと思う。

なので、テイスティング試験では、その4タイプの基準となるお酒をしっかりと把握して、判別ができることが重要。逆に言うと、そこさえ分かれば、特定名称や米の種類、酵母の種類が分からなくてもよい。

 

J.S.A. SAKE DIPLOMA 2次試験受けてみてのまとめ

けっきょく、だいぶ脱線してしまったけど、なにが言いたいかというと、利き酒師とはテイスティング試験の内容がぜんぜん違うから、ディプロマ用の試験対策は、やった方がいいだろうと言うこと。

大事なのは、マークシートのフォーマットに慣れることと、あと、香り系かそうじゃないかの見極め、米は早稲と晩稲による味わいの違い(ひっかけはなしで分かりやすいやつ)、あたりかな。まだあったかな。

もちろん、1回目とは違う可能性は大だけど!