電車に乗って、つり革につかまり、ゲームでもしようとiPhoneを取り出したとき、斜め前に座っていた女性が、私を見てハッとした顔をした。
女性「大丈夫ですか?」
私 「???大丈夫ですよ」
その様子を察したようで、目の前に座っていた男性が、パッと私をみた。「あっ…」と言って立ち上がって席を空けようとしてくれた。
女性「あ、いや私が…」
男性「いや私が…」
眼の前のふたりが、私のために、席を空けようと譲り合いをしてくれている。
え、私…鼻血出てるの?
と思って鼻の下に触れてみたけれど、ヌルっとする感覚はなく。
そういえば、銭湯帰りでスッピンだから、顔色悪いのか? いやでも、どっちかというと、銭湯帰りって血行良くないかな?
譲り合いの結果、男性が立ち上がって、目の前の席が空いた。なんだか立っているのも恥ずかしいので、「ありがとうございます」と、小さい声でお礼を言って座った。
私、今、どんな顔しているんだろう。
iPhoneの自撮りモードで、自分の顔を写してみたけど、血とか痕跡があるとかそういうことではないようだ。
自分には見えないものが、みんなには見えていて、怯えさせてしまっている?(世にも奇妙な物語のテーマ音)
困ったことが起きたら、いつも実家の母と姉でつくったLINEグループに聞く。「電車で席を譲られたけど、なんでか分からなくて怖い。鼻血はでていない」という旨のメッセージを送った。
母からひとこと「妊婦にみえた?」
あああああああああああ。
痩せよう。
酒量:0
(追記:それにしても怯えすぎだと思うんだ)