3日目の午後は、美川酒造場へ。福井駅から車で15分くらいと近い。「舞美人」は、数回しか飲んだことはないけど、初めて飲んだときから酸味のインパクトが忘れられず。行くのが楽しみだった。
蔵にはいると、別世界。福井地震で半倒壊して、造りを休んでいた時期もあったらしい。あちこち修復しつつも、120年の歴史がそのまま詰まっている感じ。
製造量は150石。6代目蔵元杜氏の美川さんが、ほぼひとりで酒造りをしているそうだ。「越後杜氏に酒造りを習ったけど、ぜんぜん違う酒になりました」とニコニコ。どの流派にもないオリジナリティを感じまっせ!
最高に気になったのが、なんといってもコレ! 酒粕を再発酵させて造る「純米酒粕再発酵酒」。
このオリジナルの搾り器で約6か月(もっとだったかな?)くらい搾り続けるそうだ。写真は6月から搾り始めたもの。焼酎みたいなものかと思ったけど、酒粕を蒸留しているわけではなく、熟成させてから再度、ゆっくりゆっくり絞っているらしい。ブルーシートの中が見たい…!!
あと、木槽も。
酒母室。中には、クラファンきっかけでで作ったという「舞美人蔵付天然酵母人」の木札もあった。雪害で倒壊した室の設置は、まだ準備中とのこと。
醪の仕込み蔵からは、どの蔵にもない独特の香りがした。醪からはだいたいバナナっぽい香りがするけど、もっと調味料よりな麹のつよい香り。
山廃をやりはじめたのは、7年前からで、不老泉の蔵から影響を受けたそうだ。山廃をやろうと思ってから丹波杜氏のところに通って学んだ、と聞いた。ハイブリッドないろんな技で、個性的な味わいを造っているんだなぁ。
そして試飲。この味はなぜ…? と言いながら、スペックみたりお話きいたりして、めっちゃ飲んだ。どの酒も好奇心をくすぐり楽しい。
これだけの個性の中にあっても「純米酒粕再発酵酒」は、ひときわ個性的。みたらしだんごの味がした。
さいごは「特別純米 無濾過生原酒 完熟 29BY」「特別純米 自社田山田錦85 26BY」を購入。完熟は、かなりしっかり発酵させたもので、アルコール度数18〜19度。いかにもわたし好みだった。
美川さんは、クラファンで新しく麹室ができたら、人を集めて酒造り体験やりたいと話していた。「やりたくないですか…?」と若干自信なさげに言っていたので、「やりたい!やりたい!」と力強く応えた。
酒量:日本酒1合