のんべえ手帖

のんべえの日常を綴った日記

利酒師ディスに心がいたい

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壱岐の海で心を鎮めよう。

ある一定の期間をおいて何度もでてくる「利酒師の資格を取るお金が高い」「保持するのも金がかかる」「意味あるの?」という話題。資格ビジネスへのディスだと思っていたら、資格を取ったこと保持していることへのディスにまで発展している。なんでか目にするたびに、取った自分が批判されているような悲しい気持ちになってしまう。

 

これはあれか、メンタル弱ってるのか。

たしかにもう払ってしまった金はもどらないし、そんなお金があったらいい酒いっぱい飲めるし、その資格が直接のお金を生んでるわけでもないし「意味がない」と言われればないかもしれない。じゃあ返上すればいいのだけど、年間1万5000円払っても持っている意味があるか? と言われると「ある」と思うから払っている。今は。

それは資格を保持し続けたいというよりも、継続していろんなことを学ぶうえでオトクだからという意味が大きい。たとえば、テイスティングセミナーは、丸1日かかるけど香り味わいのトレーニングになるし、テーマにあわせたお酒をいろんな種類テイスティングできるし、会員価格で受けられるからけっこうオトク。

 

資格を取ったときは正直言うと、お金と時間に余裕があったんだよ。今、ないけど。爪に火を灯すような生活をしてまで、なけなしの時間を削ってまでは、取らなくていいでしょう。てかそもそも取れないし。資格とってみたい(=勉強したい)と考える時点で、多少なんらかの余裕はあるのでは。

 

取っても取らなくてもいいと思うし、実際、資格をとったことより、自分でお酒を買ったり飲んだり、酒好きと話したり、酒販店や蔵にいって話を聞いたりしていることが知識や情報の下支えになっている。 あと、一般に楽しむだけなら知識いらないっていうけど、けっきょく、お酒大好きな人って、めちゃくちゃお酒に詳しい人が多いよね。好きだから自然と入ってくるっていうのもあるのかな。そういう人ほど思うんだろうね、「利酒師」意味ないじゃんって。調べれば分かるし。

 

でも、世の中って分かる人と分からん人がいる。資格があることで、初めて認めてくれる人もいる。お酒に興味がない人がそうだ。興味がなさすぎて(という理由だけじゃないと思うけど)日本酒と焼酎の違いが分からない人もいる。いまだに酒が古くなると酢になると思っている人もいる。ほんとにいるんだよ! いろんな場に立って、まったく興味がない人を相手に、どう日本酒に振り向かせるか。あらゆる手段のひとつとして、利酒師という資格があってもいいんじゃないかな。

 

それにしても利酒師の資格に対するあれこれって、資格制度をつくった組織に対する批判なのかな。それにのっかって資格を取って、金儲けをしようとか自己PRの手段にしようとしている人が許せないのかな。それとも、利酒師をとった人が近くにいて鼻もちならない奴だったのかな。資格がないと価値を感じられない人、人を認められない人そのものへの批判だったりするのかな。

 

酒量:日本酒1合