フルーティおじさんこと、うちの夫が元旦に飲むための獺祭を購入していた。てか、まだ元旦じゃないのに、もう届いた。そりゃ開けるよね。うちは、年末年始を別々に過ごす。夫は酒を飲みながら、家でのんびり楽しむらしい。てか、元旦前になくなる未来しか見えない。
ところで、日本酒を英語で紹介するためのコンテンツって、世の中にはそこそこあって。誰が書いたのか、「なんでやねん!」とツッコミを入れたくなるものがけっこうあふれている。
まず、最近見つけたこれ。
日本酒は比較的新鮮なものほど味がよく、ワインのように数年後に飲もうとするとあまりおいしくありません。
むむむむむむむ…!!!!!!!
あと、ちょっと違うけど、こういうのもある。
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なに調べでこうなったんだろう。どこで調べた?誰に聞いた?
なんとなくハーパーさんの影響で、玉川なんだろうなっていうのは、知ってたらそう思うけど。これを見た人は外国人の嗜好を勘違いしてしまわないか。どんな日本酒が好まれるかって、これじゃわかんないよ。バラバラ過ぎないか? なんらかの調べだから、そりゃそう言われたらしょうがないんだけどさ。
遠い国でおきていることに対してちょっと雑なんじゃないか。
で、やっぱりいちばん分かってるなーって思うのが、対訳もついてるジョン・ゴントナー先生の英語で日本酒を説明した本。
特に必見なのが、80ページ〜90ページまで10ページにわたる「古酒」の章。古酒に対する理解がある。いや、理解しているんじゃなくて、理解しきれないものへの敬意と、理解したいと思う苦悩が文章に綴られているっていう感じ。
一般に、購入したら早く飲むほうがいいのだ。
「しかし、例外はある」。お酒の世界にはいつも必ず例外がある。
古酒の話を切り出すことに、わたしはいつも、ためらいを覚えてしまう。高価だし、見つけにくいし、ふつうの酒とはまったく違う代物だし、ことを始めるのによい方法とは決して言えない
たぶん、私が古酒の奨励に慎重になる最大の理由は、人はときに、珍しくて高価で、特別なものを手に入れたがるからなのだ。
珍しさや、見た目の価値や、さらには値段のせいで気に入った人々は、飲んでみてがっかりしたときに、背中を向けてほかの高級な飲み物へ向かってしまうかもしれないーーどうかそんなことになりませんように! 正統なお酒の世界を後回しにせずに、しっかり「経験」しながら、だんだんと古酒をたしなむようになってほしい。
ふつーに古酒を説明するための解説なのかと思ったら、この熱さ…!願いまで込められている。いいないいな。
特定名称の吟醸酒をいち早くお店に置いた「さかや 栗原」の栗原さんも、ゴントナーさんがお店にきて、「あなたの店は、吟醸ばかりでつまらん(意訳)」みたいなことを言われ、熟成酒を入れるようになったというお話を聞いた。今、地下にある熟成酒コーナーは、そういう経緯でできているかと思うと感慨深い。
てか、なんていうか。ときに正しさは必要なかったりするんだけど、ときに誤解されたくない酒もあるっていうか、なんていうか。本当に言いたいことは、日本語ですら言えてないものかもしれない。
酒量:日本酒半合くらい
酒量:日本酒少し 焼酎たくさん(なう)