のんべえ手帖

のんべえの日常を綴った日記

東京なう

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小池都知事の発表をうけて、来週から1か月の在宅勤務になった。世間的には、遅いくらいだけど、IT系ではないし、そんなものなのだろう。私の業務は在宅でもほぼ問題なかったけども、世の中いろいろあるよね。

ということで、ここ数日社内もざわざわしていて、今日は準備でわたわたした。疲れた。こんなときだけど、社内の雰囲気はいつもよりテンション高め。台風が来たときみたいな高揚感がある。いつもより、余計なひとこと言ってしまう感じ。コロナの不安や恐怖はあるけど、非日常の状況に心が浮き立つような不謹慎な心持ち。

 

次々に世界の主要都市がロックダウンしていく。ロックダウン。都市封鎖。はっきりと言われてはいないけど、東京も似たような状況になっているのではないの? 他の県も東京へ行くなと言うし。誰かが宣言するのかな「はい、ロックダウンしまーす!」みたいなこと言わないとダメなのかな。桜が開花しましたーみたいな感じで。

 

2月の終わり3月初旬頃「この2週間が大事」「2週間を乗り越えたら落ち着く」はたまた真実かどうか分からないけども「暖かくなったら終息する」とか言われてたのに。その2週間をこえて、ますますひどくなってる。オリンピックが延期になり、ここへ来てのこれだ。満員電車はなくなったけど、スーパーは人でいっぱい。棚はからっぽ。

 

それで思い出したのが、内田百閒の『東京焼盡 』。日記のような形で、太平洋戦争下の東京の様子が綴られたエッセイ。次々にまわりの人が田舎へ疎開していくなか、百閒は東京に残り、戦時下の東京の様子を淡々と描く。何が配給されたとか何を食べたとかそんなことだけど。生活の悲喜こもごも。なんでもない日常も戦時下という状況のもとで、それは特別な日常になる。100日後に死ぬワニに似た構造だな。

そんな危険なところから逃げればいいのにって思うけど、百閒はそうしない。その手記は、文学的だけどある意味ジャーナリストの視点もある。その場所にいるからこそ、伝えられることがあったことを物語ってる。

 

ということで、これからどんなことが起きるのか。ある意味年表に残るような歴史的な瞬間にいるわけだから、東京にいて見ておくべきものは実はたくさんあるのかも、とも思った。

 

では、気合をいれるとき飲む酒。

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マジで、わさびみたいに辛い!

 

酒量:ワイン1/2瓶 日本酒1合