のんべえ手帖

のんべえの日常を綴った日記

5年見続けてきた『フリースタイルダンジョン』で久々に泣けたバトル

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※タイトルや内容とはまったく関係ない画像です。

欠かさず録画してチェックしているテレビ番組がある。いくつかあるうちのひとつが、凄腕ラッパーたちが、ラップバトルを繰り広げる『フリースタイルダンジョン』だ。

 

バトルのルールは、簡単。番組お抱えの凄腕ラッパーである、モンスターたちと挑戦者が1対1で勝負。5人のモンスターを倒したら挑戦者の勝ちで、100万円がもらえる。審査は、いずれも日本のヒップホップ界で活躍する5人が行う。日本語ラップの先駆者、いとうせいこうさんもいる。3回戦って2勝した方が勝ち。審査員の全員の票が集まると、クリティカルヒットとなって1回で勝敗が決まる。

 

 

ヒップホップのヒの字も知らなかったんだけど、なんていうか最初見たときドキドキした。いい大人が、韻を踏みながらもお互いをディスりあうなんて衝撃だったし。モンスターたちのボキャブラリーの豊富さと言葉のチョイス、リズムに乗りながら3小節に込める即興のドラマに魅了され、気づけば5年間ずっと見てた。一度スタジオ観覧の抽選に申し込んだけど、外れた。若者ばかりの会場で浮きそうだから、行かなくて良かったのかも。この年でヘッズなるとは、少しの気恥ずかしさがある。

 

正直シーズン2は中だるみしたけど、シーズン3になってモンスターがめっちゃ強くなった。誰もがラスボス級だから誰がでても見ていて楽しい。いまやメジャーデビューしたCreepy NutsのR-指定さんが、ラスボスになったのも毎週テンションがあがる理由のひとつ。彼のディスは、ほんとに鋭くて怖い。斬られた傷跡に気づかないくらいにキレキレで惚れ惚れする。YouTubeで"R-指定"+"フリースタイルダンジョン"ででてくるので、見てみてほしい。

 

すごい良いサイトがあった。的場浩司名古屋コーチン。この韻がすごかった。呂布カルマと戦ってグウの音も出ないほど叩きのめした伝説のバトル。これは、ほんとに痺れた。

in-note.com

 

とにかく、そういうことで、毎週見ているけど、ときどきグッとくるバトルというのがある。司会のジブさんやDJセロリが涙ぐむくらいの。

ま、今回は誰も泣いてはいないんだけど、自分的に、久々に泣けるバトルだったので紹介したくなった。まったく詳しくない視点からのフリースタイルバトルだけども。

 

シーズン3からレゲエ出身の人がひとりモンスターに加わった。JUMBO MAATCHさんという方だ。まわりの反応からみるに、その世界ではレジェンド的存在。ただ、ちょっと文化の違うHIPHOPの世界で苦戦しているようにも見えた。なぜなら、最初ぜんぜん勝てなかったから。昭和の香りがするガラガラ声。なんかねっとりしたラップ。手放しでカッコいいとは言い難いけど、逆に個性があっていいなーと思ってた。

 

そんなJUMBO MAATCHに、レゲエとHIPHOPの融合スタイルを得意とする挑戦者MAKAさんが挑む。

mcbattle-ch.jp

 

レゲエ対レゲエ。ななななんて楽しそうなんだ…!!! レゲエってすげえ。陽気なノリに会場の空気が変わった。会場にはいなかったけど、温度が1度くらい上がったんじゃないかな。小窓から見えるラスボスR君もノリノリだった。自然に体が揺れる。あー音楽って素晴らしいな。

 

バトルの前のインタビューで、MAKAさんはレジェンドであるJUMBO MAATCHとの対戦を前に「JUMBOさんは、オレより1億くらい上だ」と答えて、力の差を認めていた。それでも戦いに挑む。自分のPRの意味もあるんだろうけども、かっこ悪い負け方したら、マイナスキャンペーンでしかない。レゲエの先輩JUMBOさんは、そんなMAKAさんに教えるようにラップをしていて、ディスでさえも愛に感じた。

 

ほんものの師弟関係はないだろうけど、世代を超えて同じ音楽を愛するふたりが音にのって楽しんでいる感じが、なんかすごくよかった。ギスギスしたバトルもいっぱいあるけど、こんなに愛に満ちたのはそうないんじゃないかな。相手を信頼して繰り出すディスとは、ある意味、愛なのかもしれない。

 

結果は、JUMBO MAATCHさんのクリティカルヒットで勝利。うーん残念。というか、このバトルの続きをもっと見たかったのが、正直な気持ち。

 

"MAKA"+"フリースタイルダンジョン"で、検索したらきっとYouTubeに出てくるので、ぜひ見てほしい。MAKAさんかっこいいし、JUMBOさんもよかった。

 

で、ちょいちょい韻を踏んでみたけど、お気づきでしょうか。ラップバトルも刺激的な音楽の世界。世界平和は、やっぱり酒と音楽から始まると思んだ!

 

酒量:ビール1缶