のんべえ手帖

お酒にまつわるいろいろ

荒唐無稽なだけじゃない『日本沈没2020』

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Netflixで『日本沈没2020』全10話を見おわった。同じような震災アニメ『東京マグニチュード8.0』のようなものかと予想してたら、いい意味で裏切られた。日本人のお父さんとフィリピン人のお母さん、ハーフの姉弟が中心となって、日本列島が沈んでいく大災害の中、生き延びていく物語。

原作の『日本沈没』は実写映画になっているらしいけど、見たことはない。たぶん。あ、忘れているだけかも。

2020ということで、ハーフの子どもたち、ゲーマーな弟、カリスマYouTuber、引きこもりの先輩、山奥に住む謎の宗教コミュニティ、さらっとLGBTスマホがあったりSNSで情報を得たり、今どきにアレンジされている。国境も性別も多様化、ネットで世界がボーダーレスになって、確固たる日本人像もあいまいになってる中で、自分たちの住んでいる島がどれだけの意味をもつんだろう。2020は、きっと1970年頃に、左京さんが考えた『日本沈没』とは、だいぶ違うものになっているはずだ。

とりあえず、1話ごとに、主要人物おかまいなくバタバタと消えていくのには、びっくり。テンポよくどんどん話がすすむ。「!」と「?」な感じで目が離せなかった。

監督は、『四畳半神話大系』の湯浅監督。絵柄は他の作品よりリアル。稀代の酔っぱらい少女がお酒を飲みまくるアニメ『夜は短し歩けよ乙女』もおもしろかったな。日本人のアイデンティティについて、若者たちがラップでやり合うシーンもある。そんな若者いるんかい。

でも、真顔だとちょっと恥ずかしいセリフもラップだといろいろ突き抜けちゃって、いい感じで伝わる。フリースタイルダンジョンで、ラスボスが般若からR指定に代わるとき、般若との最後のバトルで「こんなことラップじゃなきゃ、よう言わん」みたいことをR君も言っていた。

じゃっかん荒唐無稽さ、ファンタジー部分も多いけど、見終わって1日〜2日くらい余韻残ってる。後半はきちんと泣きどころや山場もあるし、締めの編集でダダだっと未来の姿を見せるところもよかった。

この勢いで、筒井康隆の『日本以外全部沈没』も読みたくなった。

 

酒量:日本酒 半合