のんべえ手帖

お酒にまつわるいろいろ

マイ地酒論

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やはり「地酒」といってはじめに想像するのは、このあたりのラインナップか。地元で売っている本醸造普通酒。「なだら王」は純米酒だけど、まあいいか。

自分の生まれて育ったふるさとで造っている酒、近所の人や親せきが集まったときに飲む酒。燗ならなおよしの酒。

小さい頃、家に人が集まると鍋でぐつぐつお湯を沸かして直に徳利を入れて熱燗にして出していた。燗のつけ方は小学生くらいで覚える。瓶燗もありだ。「地酒」と聞くと、やっぱりそんな風景が浮かぶ。マイ地酒論。

 

SAKEStreetで連載されていた「酒スト的地酒論」の総まとめの記事を読んだ。編集の二戸さんとライターわっしーさんの共著。5回にわたる圧巻のシリーズ。毎回、ものすごい知識量だった。葉っぱの模様まで細かくびっしり描かれた森の絵のようだった。

sakestreet.com

 

毎回読み終わって驚くのは、参考文献の数。
これはあれに似ている。テレビで大食いの人(主にギャル曽根さん)を見ると泣けてくるやつ。それに近い感動があった。つまり、ものすごい量の食を摂取することへの尊敬。食への圧倒的な愛。食を知識へ変換すると、これだけの文献を読み尽くすことへの畏敬の念なのか。地酒のなんたるかを追うことは、酒への愛に他ならない。ずれてきた。

そんなような圧倒的な愛と知識量からくる事例の広さが半端ない。古今東西、あらゆる事象への幅広い目配せがすごい。シリーズで読むと、お酒に詳しくなれる気がする。

 

マイ地酒論はどうかというと、とてもエモーショナルなもので論ではなく風景だ。

なぜか酒飲み過ぎて、顔面からテーブルに倒れて歯を折ったおじさんとか、酔っ払って田んぼで寝てるおじさんとか。酔っ払った勢いでお金をくれるおじさんとか。あれ?おじさんばっかだな。うちは母親が飲まないせいか、酒を飲む女性の姿があまり浮かばない。世代なのかな。

 

育った地域だけじゃなく、思い入れのある場所にあった酒は、全部地酒でいいよね。地はホーム。いつも自分を受け入れてくれる、家みたいなもの。思い出や思い入れ、目に見えないものもぜんぶ含んで、いつもやさしくあったかい。

 

酒量:0(週3の休肝日のうちの1日)