のんべえ手帖

お酒にまつわるいろいろ

ロマンのかたまり!海底熟成ワイン

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海底に、約半年間沈められていたワイン。巡り巡って飲む機会に恵まれた。

味の方は、この見た目からは想像できない。飲みやすい赤ワイン。常温だと渋みも少なく感じる。香りには果実味もあるけど、含み香にマッシュルームやきのこのような旨み?出汁っぽさがある。飲みやすいけど、シンプルすぎず、ほどよく複雑みがある。これは、熟成由来なのかな。案外和食にも合わせやすそう。

 

商品について詳しくはこちら。企画した会社へのインタビュー記事。

http://iewine.jp/article/3167

こちらの会社では、日本酒の海底熟成酒プロジェクトも手掛けているそうだ。日本酒の方は、元酒茶論の上野さんも関わっていたはず。

 

記事によると、ワインを海底に沈めることの一番の影響は、アルコールの刺激がやわらぐこと。あと、タンニン、果実味、酸味が調和してまろやかに感じられると、試飲した多くのソムリエが認めているようだ。

元のワインは南アフリカCLOOF社のシラーズ。とてもしっかりとした主張のある赤ワインだそう。比べたわけではないので、なんとも言えないけど、今の状態では、何かひとつの要素が飛び抜けてるということもなく、バランスよく豊かな味わい。飲み手を選ばない美味しさと言えるのではないかな。

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それにしても、フジツボ…。半年でこんな姿になるのか。いつぞやの沈没した豪華客船から掘り起こされたワインはいったいどんな状態だったんだろう。

 

しかし、見ようによっては桜の花の模様に見えなくもない。遠目に見ても静かにインパクトがある。銘柄名などはボトルにプリントしてあるけど、フジツボで見えない。

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なによりこの見た目があってこそ、深くて静かな海の底を想像できる。

南伊豆の海の底深くで、ぼんやりとくぐもった音の振動がゆっくりとワインを熟成させてゆく。このワインを買った人は、そんな海底に想いを馳せつつ、優雅な気持ちで楽しめるだろう。

 

ついついフジツボの生態系も調べてしまった。富士壺とも書くのだけど、富士山状の石灰質の殻をもつ固着動物、だそうだ。

大きいものは、食べられるらしい。ロマン!

 

酒量:ワイン1/2ボトル