のんべえ手帖

のんべえの日常を綴った日記

テイスティングをするときは、苦手な人の顔を思い浮かべる

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全部飲んだわけではありません

9〜10種類くらいの日本酒をいっきに試飲した。もちろん、ぜんぶを飲みこんだわけではない。本当は、体に染み込ませることが大事なのでしょうけれど。健康寿命を伸ばすことに、まだ未練がありまして。

お酒のテイスティング方法について、最初に学んだのはSSI認定の利酒師の講習会を受けたとき。色を見たり、グラスに残る液体の輪で粘度をみたり、香り、味、含み香、余韻などなど。口に含む量は、ティースプーン1杯くらいとか、喉の奥(上顎の奥)の方まで届くように、液体を送り込んだり、ズズッと吸ってみたり。

で、今年の6月のこと。

本醸造協会が2日間にわたって開催する「実践利酒セミナー〜清酒編〜」へ参加して、日本酒造組合中央会技術顧問の須藤先生に、これまで知らなかったテイスティングの方法を教えていただいた。それが自分にとって、けっこう衝撃的だったので、ざっくり紹介したい。

それは"喉元の力"を使うということ。

喉元の力を抜きすぎると味があまり感じられず、喉元に力を入れすぎると苦味や渋み、ザラつきなどの刺激が強まるのだそう。毎回、喉元に適度な緊張感をもつことで味覚のスイッチをオンにするという考え方だった(と思う)。

その喉元の緊張感をどう保つかというと、ちょっと苦手な人の顔を思い浮かべるのが、先生のおすすめだった。

苦手すぎると喉元力が強まり過ぎてしまうので、私は、ほどよく緊張感を感じる相手、ちょっと近寄りがたい、なんなら尊敬してるくらいの人を思い浮かべるのようにしている。クッと、いい感じに喉元に力が入る。

喉元を正しくセットした状態で、自分の喉元の力がどんなふうに変化するかも見ながらテイスティングするのが楽しくて、今のところのお気に入りの方法だ。良いときは緩むし不快だとキュッと力が入るし。喉元は、正直者です。自分が好きな酒を探ってみたいときにもいいんじゃないかと思う。基本的には楽しく飲めばいいと思うけど、せっかく美味しいお酒買ったときとか、味を覚えておきたいな、っていうときとか。

あとは、なんでもいいから思いついたことを言葉にしてメモしておくと、後で思い出せるので便利。ワインの人はワザと強い言葉で表現して、記憶に鮮明に残すと聞いた。犬のおしっことか。気が向いたらぜひ。

 

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