のんべえ手帖

のんべえの日常を綴った日記

根津の日本酒小料理屋「多田」で生誕を祝ってもらう

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根津にある日本酒小料理屋「多田」。噂には聞いていたのだけど、前から一度行ってみたかったお店。夫より生誕祭を祝ってもらえるということで、予約を入れて行ってきた。コロナ対策のためか、席を広々とっていて、満席だったけど空間には余裕があった。

 

料理は、すべておまかせコースで、品数と金額で選ぶ。料理がすごく美味しいと聞いていたので、〆のごはんまでついている8000円コースにした。お酒はすべておまかせ。何がでてくるかワクワク。

一品目。マスと冬瓜、モロヘイヤと味噌をあえたものがソース的にかかっている。ピンクの紫蘇の花がかわいらしい。瓜のシャキッとした食感とトロットロのモロヘイヤ。美味です。

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1杯目のお酒は、福島の弥右衛門。生酛づくり。

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スッとした口当たり、中間で甘みが膨らんで、最期シュッときれる。ううううう、うまいです。

お酒は、1合づつ。1杯目から瞬殺。ペース早かったかな?

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2品目。さっそくなんだったか忘れている。なにかのお刺身に、蕪の千枚漬けのような漬物。上に乗ってるのが、お刺身で使った魚の衣を揚げたもの。カリカリっとした食感の美!

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どれもフレンチみたいに、3品でバランスよく、見た目、味、食感が楽しめる。

 

濃厚な蟹とごはんが絡んだものを海苔でいただく。わさびがまたスッとしていいアクセント。海苔が美味しくて美味しくて…。ご飯と蟹が1対1くらい。蟹のお寿司を100倍くらい贅沢にした感じ。

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お酒は「天穏」。伊丹にあるという酒屋さん、ワインハウス日ノ出のオリジナルだそうだ。

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ワインが中心だけど、置いてある日本酒はすべて原酒のみのオリジナルらしい。なにそれ、お店に行ってみたすぎる! 

裏ラベルには、ライナーノーツのようにお酒に対する思いのたけが綴られている。19度とグッと高アルコールのボディ感。蟹の濃厚さに負けない感じがよい。好き。

 

続いて汁もの。汁もの?というか、トロットロの玉ねぎスープに、鱧。スープというか、ソース。ソースに鱧に絡みまくって、旨味が凝縮。

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次なるお酒は、三千櫻。多田といえば三千櫻なのだとか。きっと店主が好きでひいきにしてるんだろう。ペースが早まってきた。もちろん美味しい。とても繊細。少しキュッとしてかたさもある。少し飲んだところで、燗酒にしてもらう。

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燗酒、大成功。完全に花開きました。

お猪口の猫がかわいい。

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うなぎとコリンキーのスライス。うなぎだったかな、アナゴだったかも。また上品な甘みのあるうなぎだったかあなごだったか。葉山椒がぴりりと引き締める。

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自家製の粒マスタードに、緑の葉っぱがなんだったか…。うー思い出せないのがくやしい。酔いがまわりすぎ。そうだ、ぬた的なものだ。なにかの青菜と白身魚。酒との相性も最高。。

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ラストは不老泉の山廃仕込純米吟醸備前雄町を燗で。

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少し冷めてきたあたりで、一番実力を発揮した。これはやばい。燗さまし最高にうまい。ウマ酒!

 

お料理は、マナガツオを揚げてトロッとあんかけに岩海苔がかかったもの。海苔の風味ときたら、もう。眼の前に海が見えました。

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やっぱり日本酒には海苔だ。魚を美味しくいただいた。

そういえば、肉料理がいっさいなかったから、肉食べれない友だちにも紹介できる。

〆は鮎ごはん。おかわりもしてしてお茶漬けでいただく。これは、炭水化物ではない。鮎ご飯だ。

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職人さんのような旦那さんが、カウンター内でお料理を担当して、奥さまが女将として接客。女将はすごく感じのいい可愛らしい方だった。すべての料理に手が掛かっていて、器から盛り付け、香り、味わい、食感…、すべてに美意識が感じられた。あと、すべてが日本酒のための日本酒に合う、日本酒を最大限に美味しくできる料理だったと思う。正直、もう10回くらい通わないと言語化できない。また行きたい。特別な日にまた行きたい。

こんなに美味しいものが食べられるのなら歳を取るのも悪くない。

ごちそうさまでした!

 

酒量:日本酒 2合 ハイボール1杯