のんべえ手帖

のんべえの日常を綴った日記

「不老泉」を自宅で初呑み切り

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クラウドファンディングMAKUAKEに登場した不老泉の初のみ切りセット。毎年行われていた初呑み切りイベントが、コロナ禍できなかったことから企画されたようだ。

タンク貯蔵火入れ6本・瓶貯蔵生原酒10本、合計16種類コースを購入。四合瓶にして4本分。なるほど、なかなか減らないわけだ。

それにしても、かなりの労力がかかったことが忍ばれる。プロジェクトは目標の30万円に対して約400万円。1333%の達成率だったわけで、いったいどれだけ瓶詰めされたんだろうか…。

 

「初呑み切りで来てくれた不老泉ファンの声を商品開発に活かしてる」とオンライン蔵見学で蔵元さんが語っていた。なので、真剣にやる。

 

前半戦。1〜6がタンク貯蔵火入れ。

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7〜16(瓶貯蔵生原酒シリーズ)

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3日くらいに分けて、ぜんぶ冷と燗、常温くらいまで変化をみた。後、封開けして少し置いて再び飲んでみたり。瓶が小さいのであけてからの変化が早い。

1番は「特別純米 原酒 参年熟成(お米は滋賀のたかね錦)」。
舌触りが非常にやわらかく、熟成好きとしては大満足!やさしいなぁ〜と思いきや後からぐぐっと押してくる。濃醇…。これが山廃仕込みの底力なのか…!? 冷えてても温めても美味しかった。

6番の「純米吟醸 木桶仕込(お米は滋賀の玉栄)」は、冷たいときはタンニンのような渋みがあったけど、温めたら燗酒最高得点を叩き出した!

あと、7番の「特別純米 たかね錦 生原酒」も好み!マンゴーのような甘酸濃熟さ。強い。熱めの燗もよい!

 12番の「特別純米 滋賀渡船 生原酒(お米は滋賀の渡船6号)」も好み。ズドン・ドシンとくる。生熟感が強めでビターチョコを食べてるような感じ。

亀の尾のりんごのような爽やかな酸味、雄町の意外なバランス良い優等生感…などなど、好き勝手に評価して楽しんだ。

 

この自宅で初呑み切りスタイル、けっこういいのではないかと思う。

イベントだと1日で大量に飲むので、特徴を覚えづらいし、会場にはたくさん人がいてワイワイしてると、お祭り気分で楽しくなってしまって味どころではないし。

その点、自宅だと時間を気にせず、温めたり冷やしたり、酒器変えたりとか好き勝手やれるし、つまみ食べるのも自由だし。細かくしっかりお酒を見るにはいいように思う。

あとすごく良かったのが、MAKUAKEに書いてある蔵元さんの活動レポート。1本1本のお酒との思い出や杜氏さんとのやりとりなど、ぶっちゃけて書かれていて楽しい。

特に私が好きなのは、10番のお酒(「特別純米 備前雄町 生原酒」)の話。雄町に興味なかった蔵元さんと杜氏さんが、急に雄町に目覚め、米の注文が終わった時期にもかかわらず雄町探しに奔走……心あたたまります。
杜氏が間違えて活性炭入れてしまったことから始まる苦労連続の9番のお酒(「特別純米 純米吟醸 うすにごり 生原酒」)の話もおもしろかった。そういえば、私もこのお酒から不老泉にはまったのだった。

実際に、蔵に来てもこれだけじっくり16本分の話を聞く時間はないように思うし、聞いても飲んだら忘れそうだし。飲みながら1本1本のストーリーを読んでたら、本一冊読んだような充実感。不老泉ファン度が高まる体験だった。あ、あとやっぱり、不老泉は燗酒が最高!どのお酒も共通していたと思う。

それにしても、レマコム内に弾丸のように突き刺さる一合瓶…。なかなか初呑み切れない!(よろこびの声)。

 

酒量:日本酒たくさん