ものごとには、タイミングというものがある。
もっというと、人生は、ほぼタイミングで決まる。
結婚がその最たるもの。タイミングとは、勢い、そして直感。
つまりは、あれです。寝かせた酒をあけるタイミングについて考えていました。
たとえば、この美丈夫、純米大吟醸 舞。
高知へ行ったとき、蔵の方のおすすめで購入しました。
「寝かせていい感じになるよ」その悪魔(天使)のささやきで購入しました。
すでに蔵で少し寝ていたそのお酒をさらに家で常温放置1年(入れる場所がなかった…)、それから思い直してレマコム放置。さらにセラーがやってきたので5度放置。過酷なのか過保護なのか分からない気ままな環境で育てたこのお酒をいつ開けたらいいのだろうか…。
苦節2年半。苦悩すること1分。
本日あけてみた。
なぜなら今日は、スーパームーン&皆既月食だったから。勢い、そして直感。赤い月は見れなかったけども。
運命に翻弄されるがのごとく熟成を重ねた美丈夫、舞ちゃん。
舞ちゃん!とっっっっっても強い子に育ったね!
吟醸香…が最初にあったのかなかったのか?分からないけど、アフターフレイバーに、その甘やかなトーン残ってます。凛としたままやわらかく年を重ねた。その目尻のシワ…。美味しいです!
一升瓶なので、たらたら飲んでまた経過を楽しもう。
で、あけるタイミングに苦悩するのは、寝かせた酒はどうしても一期一会と思ってしまうところにある。私が育てた私だけの舞ちゃん。その年にしかないその年だけの舞ちゃん。
しかし、そんなこと考えてたらすべてのお酒があけられないまま、その姿を誰にも知られないまま広い宇宙の小さなチリとなって消滅してしまうわけで。
とりあえず、私だけがその生き証人になろうと思ってあけたのだけど。てか、飲み頃って、いったいいつなんだ?
飲み頃判定アプリと機器があったら2万円くらいは払うし、売れるんではないかな。
とりあえず、飲み頃がよく分からないので、今日みたいな24年だか5年だかぶりにやってくる天文記念デーにあけた。お祭り気分みたいなもののタイミングでいいんだと思う。
いっこ思ったのは、もっと寝かせても、そんなに大きく変化はしなさそうな感じ、は少しした。
なくなったらまた高知に買いにいけばいいんだし(いや、高知アンテナショップで買えるし!)。そしてまた違う舞ちゃんを育てればいいんだし。あの日の楽しかった高知の思い出をぬりかえられるような、また楽しい思い出をいっぱいつくればいいんやし。
しかし、寝かせれば寝かせるほど、うちの子感がつよくなってしまうのどうにかしたいな。てか、一生飾っておいてもよかったのかも。でも飲みたい。みたいな矛盾がずっとつきまとう。
あ、美丈夫、男か。
酒量:日本酒2合